ワンオクの「おすすめ曲」って記事、みんな似てるよねって。だから個人的なおすすめ曲をまとめてみた話
Pocket

ONE OK ROCK 2015 “35xxxv

ちょっと最近このバンド気になるのよね〜なんて時に、グーグル先生で「バンド名 おすすめ曲」なんて検索をする人も多いのではないでしょうか。めんどくさがり屋の筆者は結構な頻度で利用しているのですが、こういった検索で出て来るサイトって、どれもこれも似たり寄ったりの内容で、おすすめ・ランキングとしての面白みが無い気がするんです。「初心者の方におすすめ」なんて対象を絞っているので仕方のないことだとは思いますが、おすすめ曲がほぼ同じってのも疑問に感じます。

いや、それがダメと言っている訳ではありませんが、「ファン歴10年!!」とか「ライブ参戦回数OO回以上!!」と偉そうに書いている割には、なんとも響かない「定番おすすめ曲ランキング」ばかりなのはなぜなのでしょう。いつまで『Wherever you are』おすすめしてるんですか??ってことで、本日は筆者が屈折した愛情を送ってやまないONE OK ROCKの誰得な個人的おすすめ曲を紹介しよう。

目次

30代ミーハーロック好きの筆者が教えるワンオクの「おすすめ曲」

ワンオクが気になってる人が100人いれば100通りの好みが存在していると筆者も理解しております。

当然、「『Wherever you are』が大好き〜だから同じ感じの曲を聴きたいの〜おすすめ曲教えて〜」なんて事をいう脳内に花畑を持った女性も多い事も存じておりますが、当店ではそういったお客様に提供する「おすすめ曲」は少ないので、申し訳ありませんがブラウザの戻るボタンをクリックしていただき、「ファン歴10年のワンオク通の僕が選ぶオススメ曲10選」みたいな記事移動してください。

当店はワンオクの事が好きなんだけど好きって声を大にしては言えないようなシャイな30代以上のミーハーロック好きを対象としたニッチな店舗でございます。さようなら。というわけで完全個人的趣味なおすすめ曲を紹介させていただきます。

ケムリ(1STアルバム『ゼイタクビョウ』収録)

ゼイタクビョウ

当時は10代位?若さと才能溢れるデビューアルバム『ゼイタクビョウ』は、デビュー・アルバムということもあり、とりあえず自分達が今出来ることを全て詰め込んでやろうって感じの若さ溢れる意欲作。

そんなやりたい放題なアルバムの中に収録されている『ケムリ』は、若さ故の危うい反抗心を見事に感じさせてくれる楽曲であります。様々なことに疑問を感じ自らはそれらに染まらないなんて考えは、筆者くらいの年齢からすると青臭え事を唄ってるな、なんて感じではありますが、過去、時代を切り開いてきたのは何時だって時代を生きる若者達。

子供を見守る親心みたいな勢いではありますが、ONE OK ROCKというバンドの若さゆえのパンクスピッツにも似た精神を感じさせてくれる名曲であります。作詞作曲をTORUが担当している珍しい曲。「Such a smoky world」なんて吐息混じりの歌唱からサビに繋がる展開は定番ならが鳥肌系。

Cry out7thアルバム『35xxxv』収録)

散々メジャーな曲は紹介しないような雰囲気を出しておきながら、2曲目にして人気知名度抜群の『Cry out』とか、お前も他の「おすすめ曲」をまとめた奴らと同じだな!!なんて事も思われるかもしれませんが、好きな曲をおすすめしているだけですので、許してくださってな感じで『Cry out』をご紹介。Cry OUTになんて言葉を聞くと、学のない筆者には「泣く」「出る」?ん?なんだ『涙くんさようなら』的な感じの意味なのか?なんてことを考えてしまいましたが、実際の意味は違うようです。

それにしても『Cry out』の収録されているアルバム『35xxxv』何事に関しても世界基準って意思が強く込められているようで、楽曲の歌詞の大半は英語。プロモも外タレ風。レコーディングも海外と、何から何まで海外尽くし。全ての歌詞が英語になっている北米版『35xxxv Deluxe Edition』もリリースされており、もう海外での活動を本気で意識しまくったワンオクにとってもファンにとっても転換期となる作品でございます。

前作『人生僕=』よりもロックの王道を意識したサウンドは、ただただデカく、デビューから8年という期間でバンドの音ってここまで変わるのね!って多くの人を脅かせたアルバムのリード曲が『Cry out』なのです。

Bombs away(8tnアルバム『Ambitions』収録)

Ambitions 初回限定盤(CD+DVD)

アルバムの1曲目はイントロ。2曲目は開幕って感じの勢いある飛ばし曲ってパターンがワンオクのアルバムの定番ではありましたが、今作『Ambitions』の開幕曲『Bombs away』では、国内ロックのトップランナーとして成長したONE OK ROCKの王者としての風格を存分に感じさせてくれます。

「爆弾投下」なんて物騒なタイトル通り、緊張感溢れる展開とサビの爆発力が素晴らしい作品となっております。過去作品の勢いある開幕曲も良いけど、『Bombs away』のような聴かせる曲も素敵って感じであります。それにしてもワンオクも大人になったわね。なんてことを感じさせてくれる楽曲。

未完成交響曲(4tnアルバム『Nicheシンドローム』収録)

Nicheシンドローム

バンドといったらトラブルが付き物。そういった定説はワンオクにも当てはまるようで、不祥事、メンバーの脱退と続き、2009年に5ヶ月間の活動休止を余儀なくされました。ロックバンドなので多少の破天荒さは・・・なんて事も考えてしまいますが、あれやこれやと彼らにとっての最初の転換期を迎えたのです。そんなある種の充電期間を経てリリースされた4tnアルバム『Nicheシンドローム』は、数あるワンオクのアルバムの中でも群を抜いてパワフルでエネルギッシュな作品となっております。

5ヶ月間という何とも絶妙な活動休止機関ではありましたが、デビュー以降、破竹の勢いでシーンを席巻してきた彼らですので、様々な葛藤があったはず。そんな期間を経たからこそ、自らやバンドを改めて見つめ直すことが出来たのではないでしょうか?そして、そんな想いや決意が込められた楽曲が『未完成交響曲』なのです。

言いたい事は何だ?やりたい事は何だ? 伝えたい事や届けたいモノは 人それぞれ違って だからこそぶつかって・・・ この世に要らないこだわりなんてないから 出典: 未完成交響曲

まるで自らに決意を問いかけるような歌詞。こういった強いメッセージ性がワンオクの活動中期の最大の魅力だと筆者は感じでいます。

Mr. 現代スピーカー(5tnアルバム『残響リファレンス』収録)

残響リファレンス

楽曲のタイトルからは何とも内容を想像し難い感じではありますが、単純に直訳すると「現代を代表する語り手」=「今を生きる若者達」に対して何かを述べている楽曲なのでしょうか?

いやはや大分無理矢理な解釈となってしまうのですが、今曲をおすすめする理由はただ一つ、他作品と比べると圧倒的にワンオクぽくないんです。過去楽曲と比較してもメロディックでもなければ、サビのキャッチーさもない。演奏もヴォーカルの歌いまわしも、ただただ衝動的で悲壮感の溢れる展開は、歌詞にもあるように制御不能な濁流のようであります。

そんな叙情的な余韻を残す今曲は、前作『Nicheシンドローム』の「残響」を「リファレンス(参照)」したというタイトル設定を見事に表しているのではないかと筆者は感じています。

欠落オートメーション(7tnシングルThe Beginning』収録)

欠落オートメーション

数あるワンオクのキラーチューンの中でもトップレベルの人気を誇る『The Beginning』。

こちらの楽曲は某人気漫画を原作とした実写映画に起用されておりましたので、ワンオクに詳しくない方も耳にした事があるのではないでしょうか?

そして今回紹介するオススメの楽曲は、そんな超人気曲のシングルCDのカップリングとして収録されていた『欠落オートメーション』ございます。

華々しいタイアップ曲となっているA面と比較すると、どうしても地味な印象を受けてしまうB面なのですが、余程のことがない限りタイアップなどに左右されることがないので、アーティストの“持ち味を”を純粋に楽しむことができちゃったりするのです。

そんな魅力が見事に詰まった『欠落オートメーション』のリリース時期としましては、『残響リファレンス』と『人生×僕=』の間という位置であり、海外での活躍も視野に入れた楽曲制作がより加速したあたり。当然『The Beginning』同様に歌詞の日本語は隠し味程度の海外基準の楽曲がカップリングされるのでは、なんて安易な予想をしてしまったのですが、完全真逆の原点回帰。日本語詞メインのストレートなロックナンバーをぶつけてきたのです。さらにその内容も哀愁漂うメッセージ性の強いもの。ここ最近の作風はちょっと・・・なんて人も、昔のワンオクみたいで良いね!!なんて評価をしてしまったのではないでしょうか?

色々とドラマの多いONE OK ROCKというバンドのデビューから5年という歳月と、バンドとしての成功という節目のタイミングで、自らの“リスタート”を改めて客観視したのが今曲『欠落オートメーション』なのでしょう。アルバム未収録というのがとにかく勿体無い名曲です。

Pocket

おすすめの記事